獣の恋-5
イルカは物覚えが早くて賢い子だった。 そのことに、カカシは、非常に満足していた。 だから、イルカの耳元で、幾度も、幾度も、イルカは物覚えが早くて可愛くてよい子だね、と、囁いて褒めた。そうして、ゆっくりと、臆病なイルカを馴らしていった。 カカシが側に居ることに。 後ろをいじられることに。 全身を舐められることに。 イルカが驚かなくなるように、じっくりと、馴らし続けた。 そして、勿論、片方だけ自由になった腕の使い方も、きちんと教えた。 イルカは、最初こそ、間違った使い方をしかけたが、カカシがきちんと教えれば、正しい使い方だけをするようになった。カカシに縋ることだけに使うようになった。 それができないならもう一度縛ってしまおうと思っていたので、カカシはほっとした。 イルカが居る地下室は空調も完璧に制御されている。 そこで暮らしても不自由はほとんどない。 だが、地下は地下。 イルカには、薄暗い地下は似合わない。 だから、早く、ここから出してあげたかったから、イルカの物覚えの早さは、本当に有り難かった。 それに、早く、イルカの目が見たい。 無粋な目隠しを早く取ってあげたかった。 だから、早く、イルカがもっと馴れるようにと、カカシは、気合いを入れてイルカを抱いた。ついつい力が入りすぎて、加減を忘れて、イルカがぐったりとしているのに気が付いて、我に返ることも、何回かあった。 そして、それは‥‥‥。 「‥‥‥んーっ‥‥‥‥」 いまも、そうだった。 布越しに一声鳴いて、イルカの体が、びくんと震えた。 そして、体中が、弛緩する。 「‥‥‥あ‥‥‥」 しまった、と、思っても、仕方ない。 今日は、少し、遊びすぎた、と、反省するしかない。 イルカの尻を鷲掴みにして、カカシは、気を失ったイルカの中に射れたままのモノを、尻を掴んで中を刺激しながら、絶頂に導く。 馴れて来たイルカの中は、気を失っていても、きゅうきゅうとカカシを締め付ける。 怖いぐらいに、気持ちよい体だった。 「‥‥‥んっ」 気を失ったイルカの中に、カカシは放った。 そして、満足しながら、今日も、イルカが、後ろだけの刺激で達しなかったことを残念に思う。カカシは決めていた。イルカが後ろへの刺激だけで達するようになったら、目隠しを取ってやろうと。 そうして、その綺麗な目を見つめながら、イルカを抱くのだ。 その時のことを思えば、背筋が、震える。 楽しみで楽しみで、毎日が楽しくて楽しくて、カカシは幸せだった。
※
馴らされていく。 イルカは、絶望的な気持ちで、自らの体を呪っていた。 屈辱的な状況で、イルカは、何度も、何度も、数えるのが馬鹿らしいほどに、見知らぬ男に犯されつづけた。 起きている間は、ほとんど、後ろをいじられた、と、言っても良い。 日にちと時間の感覚は、あっという間に無くなり、いまがいつなのかイルカにはさっぱり分からなかった。ただ、食事を全くしていないのに体が衰えていないことから、寝ている間に兵糧丸を飲ませられていることを考えても、長く見積もっても一月程度だろうと思っている。 どちらにせよ、長い。 そして、時間が過ぎるごとに、イルカは、不安になる。 --------イルカは、まだ、諦めてはいない。 里が、動いていることを、信じていた。 そして、優秀な木の葉の忍びたちならば、ここを突き止めてくれるだろうと。 木の葉の忍びは、仲間思いで有名だ。 それは、イルカも実感している。 だから、時間は掛かっても、きっと、探し出してくれると信じていた。 けれど‥‥‥。 --------馴らされていく。 日々、イルカは、イルカの体は、男に犯されることに馴染んでいく。いまも、イルカの内側には、男のモノが背後から入り込んでいる。男は、今回は、射れたまま寝入ったようだった。 --------馴らされていく。 男は、イルカを背後から抱き締めている。 寝入っているのに、強く、強く、強く、抱き締めていて、まったく、身動きが取れない。 --------馴らされていく。 男の肌の暖かさにも、イルカは、馴れてしまっていた。 喜んでいるわけでは決してない。 だが、触られることに、抱かれることに、異和感を少しずつ感じなくなるのが、自分でも良く分かった。 --------馴らされていく。 そして、徐々に、体が、ほぐれていくのが、分かった。 最初は、異和感を感じていた後ろが、男をくわえ込むことに、異和感を感じなくなり、当たり前のようにくわえ込むようになって来たことにも‥‥‥。 --------馴らされていく。 早く、と、イルカは願う。 このままでは、取り返しのつかないことになるような気がした。 --------馴らされていく。 どうしてこんなことになってしまったのか、と、イルカはまた思った。 けれど、やはり、何度考えても、分からなかった。 イルカに強い執着を抱く後ろの男が、誰なのかも。 ただ、考えたくはないのだが。 男の言葉の端々に、イルカのことを良く知っているような、良く見かけていたような感じが、滲み出ている。イルカは里外にほとんど出ない。ならば、後ろの男は、木の葉の忍びではないかと‥‥‥そう思うと、背筋がぞっとする。 だが、木の葉に居たからといって、木の葉の忍びであると限られているわけではない。 他の里から入り込んでいる者も、居るだろう。 だから、たぶん、後ろの男は、そういう立場の者なのだろうと、イルカは予測を立てている。けれど、では、そんな立場の男が、どうして危ない橋を渡って、イルカを拉致監禁するのか。その理由がどうしても分からない。 それに、イルカの待遇は、なにかがおかしい。 男の対応も、なにかが、おかしい。 拉致された捕虜に対する態度ではない。 そもそも目的は‥‥‥。 --------思考がループしている。 イルカは、思考が、堂々巡りをしていることに、気が付いて、考えることをやめた。 いまの状況は、受け入れがたいが、射れられたままの男のモノは本当に嫌だが‥‥‥どうしようもない。ならば、少しでも体力を温存することを最優先するべきだった。 万が一のチャンスがある時には、動けるように。 助けが来たときに、無様な真似は晒さないように。 ただ、いまは、眠ることだけが、イルカのできる最善のことだった。
※
馴れてきた。 イルカの足を開かせて、カカシは、いつものように、後ろを可愛がってあげようとして、そこが、ひくひくしていることに気が付いて、笑った。 イルカは確実に、馴れて来ている。 ひくひくと蠢く後ろの口に、もったりとした潤滑液を、塗り込めながら、カカシは、イルカの体が、ひくひくと震える様を観察する。 今日は、右足の縄をほどいてあげた。 そして、自由になっている腕で、持たせてある。 「‥‥‥イルカ、もっと、後ろの可愛いお口が良く見えるようにしないと、奥まで、いじってあげられないよ」 イルカは、ぷるぷる震えつつも、足をさらに開いた。 そうして、カカシがイルカの後ろをいじりやすいようにしてくれる。 素直だった。 可愛かった。 いますぐに後ろに突き射れて無茶苦茶に犯してやりたかった。 そして、イルカの口を封じているモノを、イルカの目を塞いでいるモノを、取り除いて、もっともっと可愛がってあげたかった。イルカを縛るのも、悪くはない。淫らな姿勢で固定された姿は、可哀想で、でも、愛しくて、可愛かった。 そのうち、きつくきつく全身を縛ってやりたいと思うほどには。 カカシは、しばらく縛っていたせいで、ぷくりと形を変えたイルカの胸の頂きに、吸い付いた。後ろをいじりながら、可愛い乳首を、あむあむと甘噛みする。 早く、もっと、淫らな形になればいい、と、たくさん噛む。 吸い付いて伸ばして、嘗め回していじる。 「‥‥‥んーっっ‥‥‥」 布越しにイルカが叫ぶのが聞こえた。 まだ触っていないイルカのモノが、立ち上がっているのを確認して、カカシはにまりと笑う。今日は、今日こそは、後ろの刺激だけで、達して欲しかった。 カカシは、イルカの胸から、口と手を離した。 そして、後ろを、重点的に責める。 前からより後ろからの方が可愛がってあげられるので、イルカをひっくり返して、四つん這いにさせる。そして、尻を、高く、掲げさせた。 --------ぐちゅ。 --------ぐち。 --------ぐち。 指で中を開いて広げて、カカシはイルカの中を見つめる。 そして、両手の親指で広げて、その隙間に、舌を入れた。 尻を揉みながら、中を、嘗め回す。 「‥‥‥んーっっ‥‥‥」 イルカが叫んでいる。 腰が、がくがくと震えている。 感じているのが良く分かって、嬉しくて、カカシは、さらに奥へと舌を伸ばす。 舌が届く範囲を全部、嘗め回す。 そして、イルカの口にキスできない鬱憤を晴らすかのように、イルカの後ろの口に、深い深いキスをする。吸い付いて、嘗め回して、啜り上げる。 イルカは、もう、まともに四つん這いでいられないようだった。 腰も、カカシが支えなければ、くたくただった。 その姿がますます可愛くて、カカシは、ご機嫌だった。 だから、たくさん、たくさん、後ろの口にキスをした。 びくびくと震えて窄まる周りも、べたべたにする。 カカシが、満足して口を離す頃には、イルカは、もう、ぐったりしていた。 だが、立ち上がったモノから、先走りを、たくさん漏らしながらも、達してはいなかった。 それが残念で、だが、楽しみだった。 十二分に舐めてほぐした場所に、カカシは、我慢に我慢を重ねていたモノを、ゆっくりと突き射れた。そして、イルカが一番感じる場所を、重点的にしつこくしつこくゆっくりと擦ってやる。 --------ぐち。 --------ぐち。 --------ぐじゅ。 淫らな水音と一緒に、イルカの腰が、揺れ動く。 足りないのだろう。 いつもはもっと激しく突き上げているのだから。 だが、カカシは、今度はわざとずらした場所を擦った。 イルカの腰は、焦れて、揺れた。 --------ぐち。 --------ぐち。 --------ぐじゅ。 しばらく、カカシは、イルカの尻が揺れるのを楽しんでいた。カカシが動きを止めても、イルカの尻は動いた。 もっと、もっと、もっと、と、訴えていた。 発することのできない言葉の代わりに、カカシに訴えていた。 そして、片方だけ自由な手が、動いた。 カカシは、その手が、イルカのモノに向かっているのに勿論気が付いていた。 「‥‥‥だあめ」 勿論、そんなことは、許さない。 カカシはイルカの腕を掴んだ。 そして、ぎゅっと握り混む。 「‥‥‥今日は、後ろだけ可愛がってあげる。大丈夫、イルカなら、もう後ろだけでいけるから。後ろだけでいけるようになったら‥‥‥目隠しを外してあげる。だから、頑張って」 優しく優しく優しくカカシは囁いた。 そして、今度は、イルカの感じる場所を、激しく突き上げた。いままでが嘘のように激しく。 ただ、イルカの感じる場所だけを、突く。 「‥‥‥んーっっ‥‥‥」 イルカのむちむちとした尻を鷲掴みにして、容赦なく、突き上げる。 イルカは、全身を、びくびくと震えさせた。 腰が、大きく震えていた。 そして‥‥‥。 「‥‥‥んーっっっっ!」 カカシが放ったモノを、内側で受け止めながら、達した。 後ろへの刺激だけで、前を解放させた。 そして、達したカカシのモノを、ぎゅっと締め付ける。 そんなことをされたら、カカシは、もう、駄目だった。 ただでさえ嬉しくて興奮しているのに。 もう駄目だった。 びくびくと震えるイルカの内側を、カカシは、また、抉り始めた。いままでになく大きく震えているのに、容赦ができなかった。 「‥‥‥気持ちいい‥‥‥さいこー」 痙攣するイルカの中は、気持ちよくて、たまらない。 「‥‥‥やっと、後ろで‥‥‥いけるようになったね。かわいい、かわいいよ、イルカ。なんてよい子なんだ‥‥‥」 カカシは幸せに酔いながら、イルカを犯しつづけた。 そして、約束通り、イルカの目隠しを外した。 「‥‥‥イルカ‥‥‥イルカ‥‥‥」 イルカの綺麗な目が見たくて、カカシはイルカの体を、繋がったまま、ひっくり返した。 「‥‥‥イルカ‥‥‥イルカ‥‥‥可愛いイルカ‥‥‥」 久しぶりに見る綺麗な黒い目に、カカシはうっとりした。 イルカは、目を大きく開いた。 突然、視界が明るくなって、驚いているのだろう。 驚く顔も、可愛かった。 「‥‥‥イルカ‥‥‥イルカ‥‥‥ああ、なんて綺麗な目なんだ」 カカシは、イルカの目を見ながら、イルカを犯した。 それは、ひどく気持ちよくて、幸せで、たまらなかった。 「‥‥‥ああ、また、立ってきたね」 カカシは、萎えたイルカのモノが立ち上がりかけていることに気が付いて、笑った。 イルカは本当に物覚えが早い、と、感心していた。 「‥‥‥また、後ろでいくんだよ。いっぱいいっぱい後ろだけでいくことを覚えたら‥‥‥もっとうんと気持ちよくさせてあげる。それまでは、ここは、いじってあげられないから、また、縛っておこうね」 可愛くて舐めたくて仕方ないイルカの可愛い乳首を、カカシは、ほんの少しだけ舐めた。 本当は、うんといじってやりたかったが、我慢する。 可愛く健気に立ち上がったイルカのモノも可愛がってやりたかったが、我慢する。 これからのことを考えて、ぐっと、堪える。 「早く、後ろに射れないといけない体になってね」 願いながら、カカシは、また、激しく突き上げた。 そして、綺麗な黒い目から、ぽろりと流れた涙を啜った。 涙は、とてもとても美味しかった。
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