昔、昔‥‥‥‥‥‥。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーン・パウダ ‥‥‥‥‥‥0 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 昔、昔、輝く月を見上げて輝く男は言いました。

『あのねぇ、これは、とっておきの秘密なんだけど‥‥‥』

 嬉しそうに楽しそうに小さな子供に語りました。

 秘密を打ち明けられた子供は、疑い深そうな眼差しで男を見上げました。

 自業自得でした。

 男は、冗談をこよなく愛していたので、信用が無かったのです。

 けれど、男は、ある意味、ひどく、厄介でした。

 冗談と嘘を混ぜ合わせるほど馬鹿ではなく。

 冗談に紛れていつか分かって欲しい本音を混ぜ合わせる曲者でした。

 だから、子供は、そのくだらない夢物語をとりあえず聞いてあげました。

『あのね、もしも、君が、満月の夜‥‥‥‥‥‥』

 とりあえずは。

 役に立つかもしれないので。

 

 

 

 

 

 

 

 

‥‥‥それが、たぶん、始まり。

 

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