‥‥‥‥‥‥‥kokuhaku-omake
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「‥‥‥それで、どうして、いまさらそんなことを言い出したんだ?」 「え?」 「なにか理由があるだろう」 「‥‥‥」 疑問ではなく確定で、ナルは問い掛けた。 麻衣は、むっつりと押し黙る。 言いたくなかったので。 しかし、振り回されたナルは、言え、と脅した。 無言の重圧で。 「‥‥‥‥‥‥」 「‥‥‥‥‥‥」 「‥‥‥リベンジ」 重圧に負けて、麻衣は、ひっそりと告げた。 「‥‥‥前回の告白から一月経ったから、今日こそ‥‥‥やり直ししようと思って」 ナルは、眉を顰めた。 意味が分からないからだろう。 麻衣は、言いたくないが黙っているわけにもいかなくて、告げた。 「‥‥‥付き合って」 「‥‥‥何処に?」 麻衣は、ナルを見上げて、苦笑を浮かべた。 「前も、それ、言ったね。あのね、付き合って、って言うのはね、大好きだから私と恋人になってください、って意味もあるんだよ?」 ナルは、眉間に皺を寄せた。 「‥‥‥回りくどい。しかも、前回の時、水族館に行きたいと返事をしただろうが」 「‥‥‥頷くとは思わなかったし。まさか、そう返してくるとは思わなかったから、動揺してたの‥‥‥。それに、付き合ってくれたららっきー‥‥‥とか思ったりして‥‥‥」 麻衣は、おずおずとナルを見上げて、見上げたことを後悔した。 「‥‥‥なるほど」 「ご、ごめんなさいっっっ」 「謝る必要はないな。心配するな。きっちりと、分からせてやる」 「い、いえ、もう、十分ですっっ」 「遠慮するな。つまりは、キスだけでは足りないと言うことなんだろう?」 「ち、違う〜」 「奇遇だな。僕も同じ意見だ。キス一つで固まって動かないから遠慮していたが、そういうことなら、遠慮なく教えてやろう」 「‥‥‥‥‥‥っっ」 真っ赤な顔で、逃げようとする麻衣をがっしりと捕まえて、ナルは、微笑んだ。 そして、にっこりと、告げた。 「もう二度と馬鹿なことを言い出さないように、しっかりと体に叩き込んでやるから、安心しろ」 遠慮しますっっ、という麻衣の叫びは当然のことながら黙殺された。
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